院長よりご挨拶


いんちょう なかざわけんじ

院長 中澤 堅次


 済生会宇都宮病院は1942年(昭和17年)に開設され、地域基幹病院として発展を続けてきました。1981年(昭和56年)より栃木県救急救命センターを受託し、644床の最新設備をもつ地域中核の病院として役割を果たしております。「医療サービス提供者としての基本を守り、地域基幹病院としての役割を果たす」ことを理念として掲げ、安全で信頼をいただける病院を目指しています。

 さて、今日の日本医療は、医師不足、看護師不足、保険制度、医療過誤など、多くの問題を抱えており、十分な医療サービスの提供に至っていない現状にあります。病院だけでは解決が難しいものもありますが、長期的な展望と勇気を持って問題の解決に取り組んでゆきたいと思います。


 栃木県はこの4〜5年深刻な病院医師の不足に悩んでいます。幸い当病院は診療規模を落とさずに運営が出来ていますが、今後も知恵を絞って医師確保に努め、一層地域に貢献できるように努力したいと存じます。
 当院の地域での位置づけは、第三次機能を持つ救命センターに代表される急性期の対応ですが、近年急性期を担う病院数が減っていることもあって、当院の収容能力を超えることが少なくありません。救急の場面では入院できずに他の施設にお願いすることがあります。治療をお待ちの患者さんを少しでも多く受け入れるために、入院日数を短縮する努力や、落ち着いた方を他院へご紹介することを行なっています。中には予想外に早い退院と感じられる方もおられると思いますが、診療上は問題のないことを前提にしておりますので御理解いただき、実際の問題についてはスタッフにお尋ねいただきたいと存じます。

 検査の能力もこの数年ほぼ飽和状態にあり、特に内視鏡やMRIに関しては予約に長い時間が必要となってきました。病院北の拡張工事も終わり、念願の診療機器の更新を行なうことができました。がんの診療に役立つPET・CTと、放射線治療装置は最新式のものを新たに設備しました。放射線治療の分野では専門医師の新任により、身体に負担のない精度の高い治療が出来るようになりました。

 外来にはたくさんの方に御来院いただいていますが、入院前の検査や、入院の治療を外来で継続する方が増加し、専門的な外来診療を要する方々が増加しています。容態が落ち着いた方の通院をご近所の診療所にお願いすることが多くなると思いますが、なにとぞよろしく御協力をお願い申し上げます。

 病気になる人が少なく資金が豊富だった20世紀と異なり、需要の増加に保険財政の逼迫なども加わって複雑化する環境下ですが、県民のみなさまの信頼のもと、全力投球で難関に挑んで行きたいと思っています。