センター紹介

救命救急センターの特徴

 

 

「地域救急医療のセーフティネットとなる
救命救急センターを目指して」
「救急医療と集中治療のスペシャリストが
輩出される救命救急センターを目指して」

  • 栃木県救命救急センターは昭和56年済生会宇都宮病院に併設する救命救急センターとして開設、その後平成8年5月に新築・移転し、宇都宮市を中心に広範な地域の救急医療を担っています。
    当科の医師がER医(救急外来医)としてシフト勤務で24時間常駐する体制をとっています。ER医は、重症度や傷病の種類、年齢によらず、救急外来を受診した患者さんの救急初期診療を担います。そして、各科専門医の対応が必要な場合には、各専門科と連携し、その後の診療を専門医が引き継ぎます。
    救急対応の経験を持ち、幅広い診療領域をカバーすることの出来るER医と各科専門医が協力することで、効率的で質の高い救急医療を提供しています。

    平成31年4月より、我が救命救急センターは、全国より救急医、集中治療医が集結し、「救急科」と「外傷チーム」「集中治療科」を統合しました。新たに「救急・集中治療科」として、「重症患者さんを、入り口から出口まで」をコンセプトに地域救急医療のセーフティネットとなる救命救急センターを目指して活動を開始しております。
    さらに、同時に、救命救急センター内に「ECMOセンター」を開設致しました。日本の名だたるECMOスペシャリストを複数人擁する当センターは、実臨床はもちろん、ECMOに精通する後進の育成にもチカラを入れ、日本各地の医療機関からECMO研修生を受け入れ、我が国のECMO診療の質の向上を目指して活動しております。
    また、令和2年10月より、「ドクターカー」による病院前診療と、重症患者搬送業務を開始致しました。p016m 100重症患者搬送事業は、ECMO等を装着した重症患者を集中治療継続下で安全に搬送するという事業であり、こちらは栃木県から業務委託を受け実施しているものです。ECMOスペシャリストが救命救急医としてドクターカーを運営することで、非常に先駆的な取り組みが行われています。
    今後も、皆さまがより安心して暮らせる地域作りのお手伝いが出来ればと、活動して参りますと同時に、宇都宮市から世界に向けて発信し続けていける施設を目指します。

セクション紹介

ICU/CCU

  • ICU/CCUでは、救急外来を受診された重症患者さんや、侵襲が大きく集中的な術後管理が必要な手術を受けられた患者さん、入院中急変された患者さん、心筋梗塞や大動脈解離などの心臓血管疾患の急性期の患者さんなど、多くの重症患者さんを受け入れております。チームは、医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士、薬剤師、管理栄養士と幅広い職種からなるメンバーで構成されており、必要に応じて他の診療科の医師や技師ともシームレスに連携して治療に当たっております。病床はICU(intensive care unit:集中治療室)・CCU(cardiac care unit:冠疾患治療室)18床を有しています。また、ECMOセンターの運営を担うECMOチームは、医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士、薬剤師などから構成され、スペシャリストチームによる診療に加え、後進の育成や全国からの研修を、短期・長期問わず受け入れております。

 

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ドクターカー(U-CCETT)

  • U-CCETT
    • U-CCETT(宇都宮-重症患者搬送チーム)
    • U-CCETT(ユーセット)-Utsunomiya Critical Care & ECMO Transport Teamとは、重症患者(CriticalCare)やECMO(人工心肺装置)装着患者の搬送チームの略称です。重症患者やECMO装着患者の管理・搬送は、非常に高度な知識と技術を要します。集中治療領域の技量に長けていることはもちろんのこと、病院外での病院前診療能力も必要となります。また、安全な医療を実現するためには、医師以外にも、看護師や臨床工学技士の力も必要不可欠です。さまざまな領域のスペシャリストを擁する当救命救急センターでは、下記のドクターカーを用いて、重症患者搬送を安全に行うシステムとチームを構築しました。
    • Doctor car(医師搭乗救急車)
    • DoctorCar(ドクターカー)は、医師と看護師を現場もしくは搬送途上の救急車へ運び、早期の医療介入を目的としています。国内のほとんどのドクターカーは、普通乗用車を用いたラピッドレスポンスカーシステムをとっており、機動力及び医師・看護師を運ぶことに優れていました。当院のドクターカーは、ワーキングステーションタイプのドクターカーで、救急車より大型の車両を使用しており、患者さんの搬送に加え、様々な処置も安全に行うことが出来ます。病院到着前に重症外傷に対する手術、心肺停止患者に対するECMO導入を可能とし、これまで救命しえなかった命の救命を可能とします。
    ドクターカー
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    • Works(使命)
    • 医師・看護師・臨床工学技士からなるU-CCETTが、病院前救急診療および重症患者の搬送、ECMO装着患者の搬送を一括して行います。救急医療と集中治療医療の両方を担う、救命救急センターだからこそ成しえる、従来のドクターカー業務の枠を越えた、移動型救命救急センターの概念をドクターカーシステムに取り入れた、新しい形のドクターカー事業に取り組んでいきます。自施設への患者搬送のみならず、他院間の搬送や、県境をまたぐ長距離の重症患者搬送も、当該施設に惜しみなく協力していきます。栃木県民の医療充実はもちろん、日本の重症患者搬送システム構築の先駆けになると自負しております。

救急外来

  • 来院及び救急搬送時に、緊急度・重症度の判断をし、症例に応じて検査と並行して治療を開始し、必要に応じて緊急処置や、専門科と連携した介入をしていきます。救命救急センターとして、生命の危機に瀕する患者さんに、高度な蘇生や治療を提供する救急医療体制を24時間/365日に渡り、常時整備しております。
    救急車搬送患者さんに対しては、ER医(救急外来医)が初期対応致します。教育病院として、上級医の監督の下、研修医も積極的に診療に参加してもらっております。診療領域が複数科の協力が必要な場合は救急医による初期治療と並行して、緊急度を判定して院内トリアージを行い、緊急手術、緊急カテーテル検査等、専門科医師と協働して対応致します。
    認定看護師を中心に、外来トリアージも積極的に行っております。また、救急・集中治療科の病棟班や救急救命士と連携し、救急外来を受診される方や一般外来や病棟の急変患者さんにも対応します。
    令和2年の10月よりドクターカーの運行も始まり、重症な患者さんに対し、より早く医療介入と治療の判断をすることで多くの重症患者さんにより良い治療を提供できるように努力しております。
    診療スペースとして診察室4室、重症処置室6室、経過観察室4室があり、すぐ横にCT室やカテーテル検査・治療の出来る透視室があります。
    災害や遠隔地からの急患搬送に対応するため別棟屋上にヘリポートが設置されており、ヘリによる搬送も受け入れています。

 

救急病棟

  • 当病棟はICUと一般病棟の中間に位置し、救急外来から入室する重症患者さんや、ICU退室となっても急性期管理が必要な患者さんなどを受け入れております。HCU(high care unit:高度治療室)として8床、他後方ベッドを有しており、ICU同様、幅広い疾患の重症度の患者さんを受け入れています。一日でも早い回復・退院されるよう、“多職種チーム”での医療提供を進めております。具体的には、救急・集中治療科だけでなく、総合診療科の医師や、病棟看護師、理学療法士、薬剤師、管理栄養士、メディカルソーシャルワーカーなどと連携をして治療に当たっております。
    病状や治療内容によりますが、数日から1・2週間で一般病棟に転棟されます。

 

 

カンファレンス