病院について

院長からのご挨拶

写真 院長 野間重孝院長 野間 重孝
 当院は昭和17年に宇都宮市で開院、以来徐々に規模を拡大し、昭和56年に栃木県救命救急センターを受託、平成8年に現在の竹林の地に644床の急性期病院として移転いたしました。当院は明治44年に発布された済生勅語により設立された社会福祉法人恩賜財団済生会に所属する公的医療機関であり、急性期医療のみならず、恵まれない人々のための無料低額医療、生活困窮者・性暴力被害者支援事業、病児保育事業などの福祉活動にも注力してまいりました。

 現在、当院には約200名の医師をはじめとし、およそ1500名の職員が勤務しております。診療機器はPET/CT、SPECT/CT、3T MRI、320ch MDCT、血管造影装置、放射線治療装置などの機器を設置しております。また、平成30年8月には新しいICU/CCUが竣工し、平成31年1月にはハイブリッド手術・ロボット支援手術が可能な手術室を増設いたしました。その他NICU/GCU、救急病棟HCUなどのほか、一般病床とは別に緩和ケア病棟、バースセンター(院内助産所)を配置するなど、様々な病状、ニーズに対応できるよう、充実した病院機能を有しております。
 当院は救急医療と高度急性期医療を事業の中核としており、救命救急センター、地域がん診療連携拠点病院、基幹災害拠点病院、地域周産期母子医療センターなどの指定を受け、様々な分野で地域中核病院としての役割を果たしております。また、健診部門における健康管理の促進や、専門ドック、健診後のサポートを充実させるなど、予防医療にも力をいれております。
 急性期病院としての機能を維持するためには、より専門的な外来治療、重症救急疾患や集中治療を要する入院を必要とする方々に、安全で質の高い医療を提供することが当院の重要な役割と考えております。現在、わが国は高齢化社会を迎え病気の複雑化や生活環境の多様性が見られるようになりました。できるだけ患者さんが希望される療養を実現するため、国の方針として、病院のみが中心となる治療から、施設やご自宅での療養・介護へと移行していく「地域包括ケア」という一つの病院では完結できない要素への対応が進められています。当院ではそのような動きに足並みをそろえるかたちで、南館に入院サポートセンター(PFM)、外来化学療法センター、口腔ケア(歯科)を設置し、患者さんに安心して治療を受けていただけるように配慮いたしました。当院では外来受診、入院、退院において、地域の「かかりつけ医」の先生や、周辺病院との連携を重視しており、退院支援にも力を注ぐことで、地域に必要とされる部門にできるだけ医療資源を集中させようと考えております。

 わたしたちは満足度の高い医療を提供するために、技術面、コミュニケーション、医療環境などあらゆる視点から医療の質を高める努力をしてまいりたいと考えております。患者さんから信頼され、選ばれ、そして愛される病院を目指して全員が一丸となって努力してまいりたいと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。