救急・集中治療科

救急・集中治療科について

科の特色

 当院の救命救急センターは、救急外来と集中治療室および救急病棟の一括管理を救急科医師が担っております。救急科医師は完全シフト制で24時間常駐する体制をとっており、疾患や病態によらず、あらゆる救急患者さんを幅広く24時間体制で受け入れる体制を整えています。また、心臓救急や重症外傷などの緊急手術を要する救急患者の治療は、専門各科と連携し、栃木県救命救急センターとして迅速な手術が実施できるように体制を整えていることも特徴です。

 更に当科は、ER部門とICU部門、および病棟部門を擁しており、最重症の救急患者を中心に、救急科としての入院主治医を担当しております。最重症患者は呼吸不全や心不全などの単臓器の不具合だけでなく、呼吸不全に合併した心不全や、心不全に合併した腎不全、消化管壊死に付随した循環不全など、多臓器に障害が及び、生命の危機に瀕するという特徴があります。そのような多臓器不全に陥った最重症の救急患者を、当科の医師がICU部門で担当し、複雑な重症病態をひとつひとつ解明し、具体的に治療介入して行くのです。

 最後に、当科は重症熱傷センターとECMOセンターを開設し、それらに対しては更に専門性の高い治療を提供しております。重症熱傷センターでは自家培養皮膚を用いた自家皮膚移植という超高度医療を提供し、ECMOセンターでは呼吸・循環・蘇生のECMO3領域の全てにおいて治療提供体制を整え、年間のECMO実施件数約100件となっております。 当センターは、セーフティネットとして、今後とも地域医療に貢献してまいります。


全般的な活動

2024年度の救急外来受診患者数は15,323人、救急車搬送は9,158件、救急入院患者数5,186人でした。また、救急車搬送患者の入院確率は45.3%でした。
総ECMO件数は103件でした。

その他の活動

災害拠点病院として3隊のDMATがあり、大規模災害・集団災害に備えて体制を整え、訓練を行っています。 病院前救護体制の充実を図るため、救急救命士・救急隊員の病院実習を行い、地域メディカルコントロール活動に積極的に関与しています。