がん診療について

がん治療について

子宮頸部の細胞診検査

細胞診検査は細胞の形を観察して、がんの種類や進行具合を知ることができます。採取された細胞は、細胞検査士の認定資格を持つ臨床検査技師が顕微鏡を用いて細胞を1つずつ調べます。そして病理専門医資格と細胞診専門医の資格を持つ医師が確認して、最終診断を下します。

細胞診検査とはどんな検査?

子宮頸部の細胞診検査は、腫瘍細胞が正常細胞に比べて結合性が弱く、はがれやすいことを利用した検査法です。患者さんに苦痛を与えることが少なく、膣側から容易に細胞が採取でき、繰り返し検査を行うことが可能であるため、検診で広く用いられています。
無症状時の検診で異常細胞をみつけることができるため、悪性腫瘍の早期発見が可能です。この他に、ホルモン状態の変化の観察、種々の炎症性疾患(トリコモナス、ヘルペス、真菌感染症など)の診断にも用いられます。
細胞診検査では、患者さんより採取した細胞を、顕微鏡を用いて観察します。正常細胞→異形成→上皮内がん→悪性腫瘍(扁平上皮がんなど)という順序を経て悪性細胞が出現しますが、それぞれの過程で細胞の様相が違ってきます。その違いを顕微鏡で細かく観察して病変の状態を推定していきます。


細胞診結果の表記について

日母分類による結果の表記














扁平上皮細胞
結果略語推定される病理診断
陰性 NILM 非腫瘍性所見、炎症
意義不明な異型扁平上皮細胞 ASC-US 軽度扁平上皮内病変の疑い
HSILを除外できない異型扁平上皮細胞 ASC-H 高度扁平上皮内病変の疑い
軽度扁平上皮内病変 LSIL HPV感染、軽度異形成
高度扁平上皮内病変 HSIL 中等度異形成、高度異形成、上皮内癌
扁平上皮癌 SCC 扁平上皮癌


腺細胞
結果略語推定される病理診断
異型腺細胞 AGC 腺異型または腺癌疑い
上皮内腺癌 AIS 上皮内腺癌
腺癌 Adenocarcinoma 腺癌
その他の悪性腫瘍 other malig. その他の悪性腫瘍
従来の日本の多くの施設では、日母分類が採用されていましたが、現在では世界標準のベセスダシステムに取って代わられました。済生会宇都宮病院もベセスダシステムで報告書を作成しています。
※日母分類…日本母性保護医協会分類の略


※このページの記事は、院外報「みやのわ」No.30 2011年1月冬号 の内容を元に、2018年12月に内容を更新しています。